農薬をまいているという噂が流れたら注意・・・凶悪パルボウィルス


清水坂京都なる蔵16day16day01汎白血球減少症の原因となるパルボウィルスはひどい下痢と嘔吐、そして免疫力が低下して亡くなってしまう病気です。もともと猫のパルボウィルスが犬のパルボウィルスに変異したそうで、非常によく似たものですが、犬-猫間でうつることはありません。

今回は猫のパルボについてお話します。このウィルスの一番の特徴は外の環境で非常に強いということです。たとえばパルボウィルスにかかった猫が道で便をしたとします。この便を水と石鹸とブラシでごしごしあらっとして、1年後も2年後も感染力をもったままそこにいます。唯一塩素系の消毒剤のみ、効果あります。

祇園京都なる17DSC_2260このバルボウィルス、まれに狭い範囲で局地的に発生しているようです。実際にあった話ですが、まず近所の野良猫が下痢や嘔吐をしてなっいました。だれかが、農薬をまいているとのうわさが出たりもします。

そして信じがたいことに、まったく外の猫と接触のない家猫が同じ症状を発症します。ここが最大の問題です。

円山公園いもぼうさん前京都なる蔵DSC(2)_2510)流行している場所では高密度のウィルスが地面に撒きちらされていると思われます。そこをあるくと靴につきます。家に帰ると靴は玄関にありますが、猫も玄関に来るのでそこでうつります。ヘルペスや、白血病ウィルスならほっといてもいなくなりますが、外で頑丈なパルボならではのことだと思います。

これで大流行になるかとおもいきや、すーと消えてなくなります。実際測定したわけではありませんが、おそらく多くの外猫が抗体を持ってるせいだと考えられます。

加茂川京都なる蔵19dayDSC_2646そもそも伝染病の観点からすると70%のワクチン接種率で流行にはならないそうです。同じようなことが自然感染でおこっているのかもしれません。

 

 

 

 

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