月刊しじみ 院内新聞6月号 「熱中症」 担当 看護師山本梓
日中は随分暑くなってきましたね。
これからの時期に多くなるのは 熱中症 です。
☆熱中症とは??
熱中症は体内にたまった熱を外へ逃がすことができず、高熱になり
多臓器機能障害が引き起こされ、命を落としてしまうこともあります。
☆熱中症の症状
初期:パンティング(ハァハァと激しく呼吸)する。
ヨダレを大量にたれ流す。
中期:体温は上昇し続ける。(直腸温で41℃以上)
粘膜の色(舌や歯茎)は鮮紅色になる。
後期:チアノーゼを起こして粘膜は青くなる。
※チアノーゼ:血液中の酸素欠乏、二酸化炭素過剰により粘膜の色が紫色になる。
この状態が長く続くと、嘔吐・下痢・鼻からの出血などがみられ
瞳孔は散大、痙攣をおこすようになります。
そしてショック状態になり死に至ります。
※ショック状態:身体にまわる血液が低下し機能を果たさなくなり低酸素状態を招く
☆熱中症を起こしやすい犬種
短頭種とよばれるパグ・フレンチブルドッグ・ボストンテリア
シーズー・ペキニーズは上部気道が短く呼吸によって熱を身体の外へ 放出しにくい為、熱中症を起こしやすくなります。
また高齢のわんちゃん・肥満のわんちゃんも熱の放散が悪くなるので
十分注意が必要です。
☆熱中症を起こしやすい状況
★暑くて換気のない場所に長時間いた場合に起こりやすくなります。
★蒸し暑い日に締め切った部屋にいる。
★締め切った車の中にいる。
★炎天下で日陰がなく直射日光を浴びる。
★日中の散歩
直射日光だけでなく日中はアスファルトが大変熱くなっています。
★締め切った場所でのシャンプー・ドライヤー
☆熱中症の予防
★日中の散歩は避ける。
(夕方でもアスファルトが熱い間は避けてください。)
★換気やエアコンを利用する。
家の中でも昼間は暑くなります。お留守番の時はタイマーなどを
利用してエアコンなどお使いください。
★クールTシャツやクールマットを利用する
(アルミタイプのマットは屋外で使用すると熱くなるので
使用しないでください)
★水は絶やさない。いつでも水が飲めるようにしてください。
★車に放置しない。
買い物している間だけ・・・など大変危険です。
車内は大変暑くなるのでおやめください。
今年は5月中旬以降、熱中症の患者さんが急増しています。
夏場は暑さ対策をされる方が多いですが
熱中症を一番起こしやすい時期は夏前の時期になります。
日中は十分お気をつけください。
(注:これは院内で5月ごろから掲載していた院内新聞です。ホームページでは遅れて掲載になりますのがご容赦ください)