月刊しじみ3月号「避妊手術」 (院内で3月に掲示していたものです) 


月去勢手術・刊しじみ 3月号 (院内で3月に掲示していたものです) 

「避妊手術」

文章担当山本 イラスト小原

春になるとご質問の増える去勢手術・避妊手術についてお話させてもらいます。

まずお問い合わせの多いご質問についてお答えいたします。

月刊しじみ3月号イラスト

 

Q何歳ぐらいから手術可能ですか?

  A生後6か月ぐらいから可能です。

 

Q発情が始まって困っている。手術できますか?

  A発情中(特に犬の女の子)は出血しやすい傾向にあるので、発情が終わって

  1か月後から可能になります。 

  ネコちゃんの場合、発情が止まらないということがあります。その場合はご相談ください。

 

Q手術した方が良いですか?

  Aこのご質問が一番気になるところだと思います。

  手術のメリット・デメリットをご紹介します。

 

去勢手術のメリット・デメリット

メリット

病気の予防

【犬】前立腺肥大・肛門周囲腺腫

会陰ヘルニア・精巣腫瘍(停留精巣の場合腫瘍化する可能性が高くなります。)

【猫】猫の場合ごく稀になりますが

精巣腫瘍・前立腺腫瘍

行動上の予防

【犬】性ホルモンによるマーキング・攻撃性・縄張り行動の抑制

性ホルモン誘発のストレスの軽減 (発情期のメス犬に興奮しなくなる)

【猫】スプレー行動が軽減する。

性ホルモン誘発のストレスの軽減

ケンカの抑制やケンカが軽減することにより感染症の軽減

※ホルモン由来の行動には効果がありますが学習行動には効果が期待できません。

デメリット

麻酔のリスク

(手術は全身麻酔となります。)

手術後の痛み

(術後は痛み止めが効いていますが、ずっと痛みが継続する場合は痛み止めを処方します)

抜糸後までエリザベスカラー

縫合糸をなめて取らないように、また舐めて化膿しないように抜糸が終わるまで付けてもらいます。

(不自由ではありますが数日で慣れてくれます)

太りやすくなる

性ホルモンに使っていたカロリーが不要になる為太りやすくなる。

繁殖させたくてもできない

去勢手術をおこなった後に

繁殖させたいと思っても元に戻すことはできません。

 

 

避妊手術のメリット・デメリット

メリット

【犬】望まない妊娠を防げる

発情出血がなくなる

偽妊娠がなくなる

子宮蓄膿症の予防

乳腺腫瘍の発生率が下がる

※1回目の発情までに避妊手術を行うと

乳腺腫瘍の発生率は0.5%

2回目の発情までに行うと8%と報告されています。

それ以降になると発生率は25%ほどになるので避妊手術からの乳腺腫瘍の予防に効果は認められません。

【猫】望まない妊娠を防げる

発情がなくなる

発情中のストレスがなくなる

スプレー行為の軽減

子宮蓄膿症の予防(猫では稀)

乳腺腫瘍の予防

※未避妊の猫と比較すると

6か月までに避妊手術を行うと乳腺腫瘍の

発生リスクは91%減少

1歳までに行うと86%減少すると報告されています。

それ以降に避妊手術を行った場合は発生リスクに変化は認められませんでした。

 

デメリット

麻酔のリスク

(手術は全身麻酔となります)

手術後の痛み

(実後は痛み止めが効いていますが、痛みが継続する場合は痛み止めを処方します)

抜糸後までエリザベスカラー

縫合糸をなめて取らないように、また舐めて化膿しないように抜糸が終わるまで付けてもらいます。

(不自由ではありますが数日で慣れてくれます)

太りやすくなる

性ホルモンに使っていたカロリーが不要になる為太りやすくなる。

出産できなくなる

避妊手術後、出産させたいと思っても

元に戻すことはできません。

去勢・避妊手術についてご不明な点やご相談は

スタッフまでお尋ねください。

 

 

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